鮨って旨いよね

のれん



鮨を食べに行く。氷で冷やす木の冷蔵庫に木のカウンターに木のネタ箱に木のおひつ。木のぬくもりに包まれて鮨をいただく。手間を惜しまず手を掛けすぎず、親方の的確な仕事で端正に握られた鮨はまるでずっと昔からそこに存在していたかのように空間に馴染んでいる。右手で摘むのに大きくもなく小さくもない、酢は効いているけど決して出しゃばらない人肌の舎利にぴったりと室温のネタが寄り添う。幸せを噛みしめる浅草の夜。