うちのNIKON

ニコン35Ti



ニコン銀塩カメラがF6とFM10の二機種だけになってしまった。4×5用のニッコールも引き伸ばし用のエル・ニッコールも姿を消すらしい。キヤノンより先に銀塩を先に見限るとは思っていなかったので正直驚いた。デジタル化の波はカメラ業界を容赦なく飲み込んでいるようだ。オリンパスのOMシリーズも姿を消したしミノルタコニカと合併した。コニカミノルタという言葉に未だ馴染めない僕は取り残されているのだろうか。


写真はうちに一台だけあるニコンのカメラ「35Ti」チタンボディーとアナログメーターを身に纏い新設計のニッコール35mm/2.8は歪みが少なく周辺まで隅々まで気持ちよく描写する。1993年から1997年まで発売されたニコンらしい愚直な高級コンパクトカメラ。(当時はコンタックスTやコニカヘキサーなど、ちょっとした高級コンパクト単焦点カメラがブームだった)正直ニッコールレンズのカリカリした描写は好みではないけど、35Tiは大好きだ。ストロボ撮影では開放でスローシンクロされて部屋の描写が本当に自然なのには驚かされる。こいつと一緒に旅行に行ったり飲みに行ったり、単焦点故の不自由さが写真を撮ることの原点みたいなものを思い出させてくれる。手放すことの出来ない大切なカメラだ。こいつの魅力を凌駕するコンパクトデジカメが世に出る日は来るのだろうか?